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多くの動物には性があり雌雄の区別があります。一般に、性は受精のときに決まり、その後は変わらないと思われています。しかしながら動物全体を見回すと、性は必ずしも固定されたものではないことが判ります。ヒトを含めた哺乳類でさえ性が変わることがあります。性は「揺らぐ」のです。性転換する場合もあります。

ところが、どのように性が決まっても、どのように性が揺らいでも、雌雄に分かれる、すなわち卵巣か精巣が形成されること(性分化)には変わりありません。それでは、その性分化に動物普遍的な機能が存在するのでしょうか?また「揺らぎ(性転換)」の機能はどうなっているのでしょうか?その揺らぎの機構がさまざまな動物での生殖の多様性をもたらすのではないかと考え、研究を行っています。

我々は、生殖細胞は単に配偶子になるだけでなく、性分化や性転換に重要な役割を果たしていることを見出しました。さらに、脊椎動物で始めて卵巣の生殖幹細胞を同定しました。現在、生殖幹細胞の性分化という新たな研究分野を開拓しつつ、性転換する突然変異体メダカや特定の細胞が蛍光で見える遺伝子改変メダカなどを用い、この性分化と性の揺らぎの分子機構と生殖幹細胞制御機構の解明に取り組んでいます。

主要論文と総説

Nishimura et al., Science (2015) 349, 328-331.
Nishimura et al., Development (2014) 141, 3363-3369.
Nakamura et al., Development (2012) 139, 2283-2287.
Nakamura et al., Science (2010) 328, 1561-1563.
Saito et al., Sex. Dev. (2009) 3, 99-107 (Review).
Morinaga et al., PNAS (2007) 104, 9691-9696.
Kurokawa et al., PNAS (2007) 104, 16958-16963.
田中ら監修「性決定分化の制御システム」(2013)細胞工学2月号

News & Information

2016.5
西村の総説が Biology of Reproduction誌と Sexual Development 誌に掲載決定
2011.8.26.
NHK科学番組サイエンスゼロ「シリーズ細胞の世界 見たぞ!生と死その根源」で研究内容が紹介されました。
2011.8.26., 2011.10.30. 国内 NHK Eテレ/ 2013.5.28. NHKワールドにて放送(予定)。
外務省要請教育コンテンツとしてアフリカ・ラテンアメリカ放送局、教育機関に提供。
2011.4.20.
「メダカを用いた新たな生殖細胞研究」が平成23年度文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞。

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